橋下さんのツイッター…

橋下代表のツイッターでのつぶやきで、大阪市民の皆さんに対し、余りにも失礼と感じる内容がありましたので、紹介し、自分の考えを述べたいと思います。

8/8:0時18分「区民祭りの市長挨拶では、維新批判を展開。行政の長としての発言を逸脱しています。区民祭りは市役所の行事。当然大阪維新の会支持の市民の税金も使われています。あくまでも行政の行事のはず。ここで政治発言をすることに市役所は何の疑問も持たない。むしろ積極的にやっている。大阪市役所恐るべし。」

8/8:0時22分「大阪市役所は総力を挙げて平松市長を当選させるために活動をしている。公金をフルに使い、区民ホールや、小中学校も使い放題。市役所の人員もフル稼働。補助金を出している地域団体を総動員。挙げ句には補助金を出すことをその場で約束。なりふり構わずの選挙戦です。」

以上が、橋下代表のツイッターの内容です。

改めて申し上げますが、私は市長当選以来、とにかく地域の皆さんの生の声を聞きたい、大事にしたいとの考えから、全区の区民まつりに参加しています。橋下さんはその区民まつりを「市役所の行事」としていますが、これは各区のコミュニティ協会が主催であり、地域の皆さんにより、各区ごとに毎年、様々な工夫が凝らされ、地域の皆さんが一体となる手作りの行事です。区民まつりには多くの維新の市会議員・府議会議員も参加されていますが、その方たちも区民まつりを、「市役所の仕事」「あくまでも行政の仕事」と橋下さんと同じ意見をお持ちなのでしょうか?

また、ご紹介した2つ目は恐らく今、各区で展開している「防災フォーラム」のことを指しているのだと思います。東日本大震災の惨状を目にして、市民の命を守る為に何が一番重要なのか、市内の127の中学校下で区長が中心となって、各地域に応じたフォーラムを5月から開催しています。

この防災フォーラムは地域の皆さんが、いざという時、そこに暮らす人々の命をどう守るのか、自分たちの街をどう守るのか、世代を越えて真剣に話し合う場です。それを「なりふり構わずの選挙戦」とは大阪市民への冒涜ともいえるのではないでしょうか。

阪神淡路大震災の時も自助・共助の重要性が叫ばれました。自分達のまちを愛する気持ちの強い大阪市民の皆さんが、お休みや夜間に時間を割いて真剣に話し合うことが「選挙運動」なのでしょうか?被災地で実際に救援活動をした職員や、行政支援活動をした職員、防災の専門家が講師となり、いつ起きるか分からないと言われる災害に備える心構えを共有しようという動きを、どうして政治活動と決めつけられるのか理解に苦しみます。

さらに「補助金を出すことをその場で約束」とは、一体何を根拠におっしゃっているのか、皆目見当もつきません。お得意の決めつけの根拠は何なのでしょう?

優しくて心温かい大阪市民の皆さんの気持ちにまで、政治の対決姿勢を持ち込み、一方的な決めつけで語られる。情報発信に強力な影響力をお持ちの橋下さんだからこそ、真実をその眼で見た上で発信されるべきであり、ご自身がいつもそう仰っているのではと疑問を持ちます。

140字のツイッターによってばらまかれる事実ではない認識の拡散を危惧します。

今回、初めて橋下さんのツイートを例に出させてもらいました。今後もこのブログで危惧を感じる部分については指摘させて頂こうと思っています。(ツイッターでは字数、PCに向かう時間の制限などがあり、不向きだと以前から言っていますのでご理解のほどを)

ASEAN出張報告の2 インドネシア、ベトナム

シンガポールに続き、インドネシア、ベトナムの報告です。

インドネシアでは到着日に観光、環境などのセミナーを開催。当初80人の出席予定が130人を超える参加者で、同時通訳のヘッドセットが足りなくなるほど。またベトナム・ホーチミン市でも同様に多くの方たちの参加を得て、関経連、大商、近畿経産局、関空など官民一体となったトッププロモーションへの関心が高さが表れていました。また、私が担当したプレゼンで印象に残ったのは、環境面で50年前の大阪市の写真をスライドで紹介した部分でした。

市電を囲むように渋滞があふれている様や、生活排水などを川に捨てていた「水都」とは程遠い写真に、多くの方が身を乗り出されるのを感じました。実はこの部分は事前にインドネシアメディア各社から大阪で取材を受けた際に、記者の皆さんに紹介した写真で一番インパクトが強かった部分です。この反応を見て今回のプレゼンでは具体的に「半世紀」の違いを見てもらうことにしました。

空港から中心部に向かう道路はバイクで溢れ、凄まじい交通渋滞に加え、河川の周囲の「バラック」に暮らす人々。一方で、中心部には最先端のビルが立ち並ぶ光景。人口世界第4位の国インドネシアですが、都市インフラ自体が追いつかない現状です。50年前とは比べ物にならないほどきれいになりつつある大阪市の今の姿を、自らの近未来に重ねて欲しいという思いがしました。

インドネシアでは中小企業大臣との会談や、スリンASEAN事務総長、西村ERIA事務総長と会談し、開催中のジャカルタフェアを視察。このジャカルタフェアは、あらゆるものを展示・販売するという総合物産展で68年から始まったもの。32日間の会期中に300万人を超える入場者があり、消費材を安く入手出来、また新製品を手に取って見ることができるジャカルタ市民の「お祭り」になりつつあるようです。

また、大阪市では企業チームとの官民共同提案でインドネシア・東ジャワ州マラン市での統合型廃棄物発電事業調査にも経産省から採用されており、環境課題解決のための実践や、海外物産展などの交易事業、展示会・見本市などの開催に向けて協力できる余地は十分にありそうです。インドネシア滞在中はハディ在大阪インドネシア共和国総領事が同行して下さいました。ありがとうございました。

今回訪問した3カ国の特徴はいずれも88年から大阪市が始めたビジネスパートナー都市提携先です。大阪の中小企業の国際化や活性化を図るために設立、ネットワーク活動が盛んになってきています。

そして今回の出張のもう一つ大きなイベントとして、ベトナム・ホーチミン市との覚え書き調印に臨みました。環境保全・水道・都市洪水対策・下水道・廃棄物処理などに関する協力を促進していくことについての覚書です。ホーチミン市人民委員会との調印の模様は大阪市のHPに詳細がアップされています。 http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/seisakukikakushitsu/0000133023.html

ホーチミン市では市内中心部ですら、満足な水圧が得られない日常的な「水」問題を抱えており、多くの民家が屋上に貯水用のタンクを設置している状態です。「水質」以前に安定配水の大きな問題をこの目で見ることができました。蛇口をひねるといつでもきれいな「飲料水」が出てくる大阪とは大違いです。

非常に親日的な国民性を感じられるベトナムとの間で、生活インフラに関して歴史的に苦労を重ねてきた土地だからこそわかる面や、開発してきたシステム、そしてそれを支えてきた企業群の技術と共に課題解決に協力でき、それが関西企業の経営にも大きく寄与することになれば、公共としての役割を果たせるのではと感じます。

今回のそれぞれの国でのセミナーについては、この4月に関経連、大商と連携して立ち上げた「大阪市 水・環境ソリューション機構」の存在が大きいと感じます。関西系企業がもつ技術力の高さと大阪市が持つ環境・都市経営ノウハウを共同で展開してこそ、地域経済の活性化、中小企業の海外展開への協力につながり、それと同時に震災後の日本で、観光などの落ち込みからの脱出、関西から復興へつなげる動きを積極的に進める上でも大きな成果があったと感じます。

もう一点。大阪市の水道水「ほんまや」はそういう意味でも希望の象徴になりうると感じました。

プレゼンでも、近畿の水がめ「琵琶湖」から最下流の大阪市まで流れてくる間に、多くの上流住民や企業が使った水を再利用して「モンドセレクション」の金賞を取ったという紹介は多くの興味を惹き付けました。ベトナムホーチミン市は機上から見ても起伏の少ない、水害の多いまちです。

下水道整備という部分でも、大阪市が大都市のインフラ整備に企業の技術を生かしながら、多くの知恵と力を結集して住みやすいまちを作ろうとしてきた歴史がものをいうはずです。胸を張って「環境先進都市」ということが言えると実感したASEAN3カ国の歴訪でした。

資料:今回の出張日程(市HP)http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/seisakukikakushitsu/0000126254.html

大阪市 水・環境ソリューション機構 HP http://www.owesa.jp/

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アセアン3カ国への出張を終えて1(シンガポール)

7月3日からシンガポール、インドネシア、ベトナムを訪問し大阪・関西が持つ水・環境技術や観光のPRをしてきました。それぞれに違うお国柄ですし、関西経済連合会、大阪商工会議所、近畿経済産業局、大阪観光コンベンション協会、関西国際空港株式会社という官民合同のプロモーション活動でしたので、かなりハードなスケジュールではあったものの、新たな展開に繋がる可能性も十分に感じられる出張でした。

日程についてはツイッターで呟きましたが、それぞれに感じたことまでは書く時間的余裕もなく、いずれも初訪問の地だっただけにこのブログにまとめようと思った次第です。

最初の訪問地、都市国家シンガポール。国際水週間というシンガポールが始めた国際的な会議、イベントに大阪市として3年前から参加しており、今回は「水・環境ソリューション機構」をこの4月に立ち上げたことから、チーム関西として「水エキスポ」にも出展。それに合わせて関西のプロモーションセミナーを開催しました。

シンガポールにとって水問題というのは建国以来の懸案事項。住民インフラの大きな部分、「水」問題に対しては、海水の淡水化技術などを積極的に導入。国際ハブとして懸命の努力を続けており、そうした努力を前向きに進める一つの選択肢として、世界水エキスポという攻めの姿勢がでているのでしょう。

そこでの集客・観光や水・環境問題へのプロモーションですから、セミナーの中で観光業者の方たちを相手の「大阪・関西は元気です」というアピールに主眼を置くと同時に、大阪市が持っている水・環境技術のPRをしました。

また、大阪市内のものづくり企業が国際ビジネスに意欲的に取り組めるよう立ち上げた「売りづくりセンター」事業ですが、大阪のサンワカンパニー社(本社:中央区北浜)が今年の3月シンガポール国際家具フェアに参加したことがきっかけになって、海外でのショールームを7月にスピード開設となったオープン式典にも出席しました。

意欲があり、現地のニーズもきちんと把握した上でのスピード感ある展開に繋がった事例だと思います。大阪市には多くの力を持った中堅、中小企業があり、従来から産業創造館を通じてのビジネスマッチングを続けてきましたが、この「売りづくりセンター」はサンソウカンの機能をさらに充実させながら海外展開へと結びつけるための事業で、最近実績が上がりつつあります。

海外展開支援プロジェクト「売りづくりセンター」については

http://www.ibpcosaka.or.jp/uridukuri/index.html

サンワカンパニーHP

http://www.sanwacompany.co.jp/wp/6845.html

関西電力株主総会に出席して

6月29日、関西電力の株主総会へ出席してきました。

大震災後の福島原発を巡って、東京電力、原子力保安院、政府の対応のまずさを見るにつけ、改めて適確な情報開示の大切さを思うとともに、今こそ、「脱原発」を目指して国民全体で議論していくべきだと思っています。(前回ブログ:「なぜ脱原発なのか」)

この間、関西電力の筆頭株主としての立場と、266万市民の生命・財産を預かる市長としての立場とを、どうバランスを取るのか、私なりに熟慮を重ねた末、6月17日の定例会見で「脱原発」と発言し、20日に関西電力社長に個別にお会いして私の考えをお伝えした上で、本日の株主総会出席となりました。

総会では、新エネルギーの開発をはじめ、原子力から多様なエネルギー資源を活用する事業運営への転換を訴えるとともに、節電、エネルギー活用について、より一層の具体的な情報開示をあらためて関西電力に要請しました。

これが、筆頭株主であるとともに大阪市の首長である私が、今なすべきことであったと思っています。

一部には、株主権を行使して「脱原発」へと押し進めるべきだといった声があることも承知していますが、株価への影響、それによってもたらされる市場の混乱、ひいては電力の安定供給や市民の生命・暮らしへの波及など社会的影響の大きさを考えれば、私が今採るべき道でないことは明らかです。

今日の発言によって、電力政策、エネルギー政策全体への市民、国民の注意喚起を実現したいという思いでしたし、関西電力の経営陣にも重く受け止めていただいたと思っています。

これが、本格的な議論に向けた第一歩だと思っていますし、「エネルギー政策室」を立ち上げたのも、今後、エネルギー政策や具体的な節電対策を続けながら、新エネルギーを模索する動きを電力会社だけではなく、あらゆるエネルギー関連の知恵を結集する目的で取り組みたいと思ったからです。

なお、大阪市のホームページに本日の株主総会での私の発言内容をアップしていますのでそちらも是非ご覧ください。

http://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/page/0000131068.html

なぜ「脱原発」なのか。

6月17日の記者会見で、「脱原発」を目指してあらゆる知恵を集めたいという思いから、20日に関西電力へ伺う際にもそのことを伝えたいと話しました。大震災後の福島原発を巡って、私が公式の場で原発について発言したのは初めてです。

この間、原子力や放射能にまったくの素人として、自分なりにマスメディアやネット上で展開されるさまざまな議論を読んだり、映像で見たりしてきました。そんな中で原発擁護派と反対派との激論の数々もチェックできる範囲で目を通したつもりです。

記者会見でも福島原発事故に対して何度か「余りにも情報が錯綜していて分からない」と繰り返してきました。そんな中、関西電力からの15%節電要請が寄せられました。
大停電という事態を避けるためにあらゆることを検討するのは当然でしょうし、そのために大阪市としてできることは取り組みます。経済活動の停滞も極力避けながら、市民の皆様に協力を呼び掛けることも当然でしょう。

「効率的でクリーン」なエネルギーといわれた原子力発電であろうとも、今回のように震災後100日たとうとしている現在も確実な見通しがたっていない。さらにその危険性について指摘する声があったにもかかわらず、それが大きく取り上げられることなくむしろ「快適な」生活のためにわざと見ないようにしていたのではないかとも思える情報がネットを通じて伝えられる。

この大震災では、被災地の窮状をツイッターやユーチューブという新しいツールで知り、積極的な支援活動に結びつくという大きな変化もありました。原発についても同じだと感じます。全く知らなかった情報や過去の指摘なども知らされました。

推進派、反対派どちらを信じるのかという不毛な二者択一論ではなく、「国難」ともいわれる状況であるからこそ、命と暮らしを守る立場からは、何も知らされなかった時代に他者に流されてしまった記憶を共有し、的確な判断のもとに後世につなげていくには今何が必要なのか。

安全神話がもろくも崩れ去った今、我々にできることは日本の再生への力を信じることと、新生へ導くための結集を呼び掛けて、新たなエネルギー施策へと国を挙げて挑戦することではないかと思い、「脱原発」を目指しましょうよと会見した次第です。

なお、大阪市HPで会見の動画もアップされています。http://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu210/mayor/の動画を見るのボタンでご覧下さい。前半の部分と、15分過ぎからの質疑は殆どがこの件でした。

あらゆるメディアの皆様へ

多くの犠牲者と、今なお不自由な避難所生活をされている人たちと、最前線で命をかけて戦っている人たちに、「何ができるのだろう」、「何かできることはないのか」と、遠隔地で地震、津波以後の数日間を過ごされた多くの人たちの思いは、確実に被災地の人たちに届くという信念を持ち続けることの大切さを感じさせて貰っています。

私は95年の阪神・淡路大震災のとき、前年夏にそれまで19年近く担当したローカルニュースのキャスターを降り、夏からのNY支局勤務を控えて準備をしながら勤務していました。95年当時と現在とではネット環境も全く違い、ツイッターやFaceBookなどのミドルメディアの台頭により、情報が瞬時に地球上を駆け巡るという大きな変化があります。

今回の「国難」といわれる事態に、大震災発生後も「心ないデマ」、「誹謗中傷」などがむき出しの情報として多くの人の目に触れ、更に傷つけるという連鎖があちこちでみられました。

しかし、例えばツイッターなどで「拡散」した、そういった情報の洪水の中にも「善意」から出たものが多くあり、それを声高に非難したり、反論したりということの無意味さは、日が経つにつれ発信した人のなかの悔いとして残るかもしれません。

善意の連鎖を呼び掛けた人たちに、その情報の正しさをきちんと調べ、確かな情報を届けるのがメディアに課せられた使命だと思います。多種多様な伝達手段があるからこそ、一瞬にして多くの人たちに届くマスメディアの「今、巷に流布している情報の確かさを確認する」使命と、生の叫び声だからこそ「何かできることはないか」と様々な動きをしてくれる善意の人たち…。

今回、あまりに甚大な被害を前に、遠隔地の行政として立ちすくむだけではなく、できることは何かを一つずつ検証させてもらい、対応をし続けています。こうした動きが報道されることによって、救援を待つ現地の人たちに「応援に行くよ」というメッセージになるとともに、他の自治体も必ず同じ動きをしてくれているという信じる心がありました。

もう一つ、こうした新しいメディアに接触することができない人たち、いわゆるメディア弱者への心配りを忘れてはならないとも思います。

今日、ブログを更新するに当たり、私の特別顧問をして頂いている神戸女学院大学内田樹教授のブログ「未曾有の災害のときに」のURLを貼り付けます。先生は神戸の震災を経験され、それをもとに「寛容」、「臨機応変」、「専門家への委託」を提言されています。
http://blog.tatsuru.com/2011/03/13_1020.php

私が考える大都市の姿とは

前回のブログで「これからの大阪・関西の繁栄と市民の幸せのために、大都市のあり方はどういう方向にあるべきかについて、このブログで私の考えを書いていこうと思います」と書きました。

今日はまず、私のビジョンの方向や考え方を、2月22日市会の代表質問が終わったのを機に書かせてもらいます。

<私が考える大都市の姿>

市民の暮らしや福祉のためにも、大阪や関西全体の繁栄・発展のためにも、成長戦略が重要であることは言うまでもありません。関西全体の成長・発展に貢献するために大阪市が何をすべきなのか。

それを目指す産業経済政策の基本戦略ともいえる、*「大阪・関西の発展に向けて~大阪市経済成長戦略~」を発表しました。現在の日本の社会経済状況を踏まえた上で、大阪・関西の優位性を活かしながら、オール関西の視点で企業や経済団体などと方向性を共有しながら取り組むためにつくったものです。

経済界でも既に議論になっていますが、世界の都市間競争は、都市単独ではなく、複数の「都市」で構成される都市圏(*メガリージョンと言われるものです)の競争の時代となっています。

そういう意味で、関西という地域は、大阪だけではなく京都、神戸など、個性豊かな大都市が集まって、歴史的に多核型の「都市圏」を形成しています。経済面だけでなく文化・生活面においても世界有数の魅力的な地域を形成していることが特徴です。

こうした感覚は、住んでいると「まぁ、こんなもんや」と取り立てていうことではないと感じておられるのではないでしょうか。ところが、市長になってから、在阪の外国人ビジネスマンや、領事館関係者と「大阪」をどう見るかについて話し合う機会を持つ度に、「関西人」にとって当り前のことが、外国の方からみると違って見えることに気づかされました。

特に大阪について、「初めて」という方は、異口同音に「こんなに人の優しさや、ロケーションの恵まれた場所だとは思わなかった」と言われます。我々には「普通」のことなのですが…。
先月、英国の雑誌「エコノミスト」で世界で最も住みやすい都市ランキングが発表されたのをみて、なおさらその感を強くしました。大阪市は世界140都市のうち12位、アジアではトップ(つまり当然日本で1位)に位置付けられています。

大阪市の規模だとか面積だけを問題とするのではなく、むしろこうしたその都市の「特性」を活かしてこそ、関西圏の発展に繋がると考えることが普通であり、当り前だと思います。そしてこの関西の各政令市がエンジンとしての役割を担っていくべきだと考え、平成20年の夏から京阪神堺の4市で市長会議を始めています。

一方で、最近「広域行政」という言葉をよく耳にします。

この「広域」という概念は、人やものの動きの変化に合わせてどんどん広がっていて、今や府県域を超えて関西という視野で議論されています。

昨年12月には関西の2府5県が集まり、広域的な行政課題に取り組むため関西広域連合が日本で初めて設立されました。大阪市をはじめ4政令市も今後参加していくことを表明しています。

関西の将来像を議論する中で、府県の仕事は、より広域の補完・調整に限定・転換されていくのではないでしょうか。そして現在の府県が将来的に「関西州」に一本化されていくのは当然の流れだと思います。

勿論、すぐにはそんな時代はやって来ないでしょう。
しかし中長期的な視野で考えた場合、私は府県境を意識するよりも、各都市の連携によって、「広域的な成長」に繋げることができるだろうし、実際の取り組みも目に見える形で早く進むと思います。

そうした観点から大阪市を権限・財源面でいかに自立した都市とするか、そして、他都市といかに連携するかということに力を注ぎ、取り組みを進めています。

23年度予算案では、市民の力で築き上げてきた都市の総合力、つまり文化・芸術・人材・環境・安心・ホスピタリティといった様々なものでできているこの大阪市の都市格を、香り高い文化都市として発展させて未来に繋げていく施策を盛り込んでいます。

また都市連携を重視し、具体的に動いている大阪府内の全市町村と連携した「救急安心センター(#7119)」の運営、海外からの観光客を意識した「関西メガセール」を関西各都市で実施するプラン、政令市や各市商工会議所と共同で設ける「関西観光戦略会議」などを掲げています。

住民自治に立脚した自立した都市にする、そして大阪市の特性を活かしながら成長を目指すことこそが、人々の暮らしも地域の魅力も関西圏の発展も支えるというのが、私が考える大都市大阪の姿です。

以下資料などのリンクです。
*「大阪・関西の発展に向けて~大阪市経済成長戦略~」の資料はhttp://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000107398.html
にあります。

*関西経済連合会の報告書(「関西クリエイティブ・メガリージョン構想」2009.2)では都市圏のタイプを5つに分類しており、関西は「複数の都市がネットワークされた多核型都市圏」 である「EUタイプ」としています。